JA伊勢(金融機関コード:6731)
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営農部門の拠点を集約/離れた場所からでも営農相談が可能/テレビ相談システム導入で組合員との関係性維持

JA伊勢は4月3日から、管内にあった4カ所の経済センターを営農部門に集約し、同JA小俣支店に拠点を移転した。また、集約と同時に生産者と営農指導員がテレビ電話できる「テレビ相談システム」を導入した。

 営農部門拠点には営農指導員を集約し、作物別に専任化した指導員が広域の生産者のもとへ出向く専門性を高めた営農指導を展開する。また、営農部門職員の資質向上にもつなげる。

 集約には課題がいくつか挙げられていた。経済センターを集約することにより組合員・利用者の拠り所が減少し、JAとの関係が希薄になることや、営農相談への迅速な対応ができなくなることが想定された。

 また、営農部門の拠点が本店外へ移転することで、営農部門と経済部門の連携も難しくなることも見込まれた。

 そこで営農部門拠点と本店の経済部門、集約された経済センターに隣接する生産資材店舗や集荷場など8カ所に、テレビモニターを設置。店舗や集荷場を訪れた生産者がスイッチを押すだけで、営農部門拠点や本店の経済部門へテレビ電話がつながり、常駐する営農指導員の顔を直接見て、営農相談ができる。専用のシステムを使用するため、タイムラグや映像の乱れも少ない。

 集約した経済センターの中で最も距離が遠い拠点は、営農部門拠点から車で片道約50分の位置にある。隣接する経済店舗にモニターを設置することで、営農相談のために生産者らが遠くまで足を運ぶ必要がなくなる。

 また営農部門内だけでなく、経済部門との連携体制構築を図る。

 同JAの喜早光雄営農部長は「基本的には生産者のもとへ出向き営農指導を行っていくが、同システムを導入することで、拠点集約後の営農指導体制を広くカバーしたい。些細な質問やお問い合わせにもすぐに対応し、これまで以上に身近なJAとして活用していきたい」と話す。

 同JAでは、今年度は生産資材店舗や集荷場など8カ所にモニターを設置したが、来年度以降は各店舗の利用状況を見ながら、設置店舗などを検討していく。

 

生産資材店舗に設置されたテレビ相談システムから営農指導員に営農相談を行う生産者
(度会郡玉城町の同JA玉城グリーンコープで)