JA伊勢(金融機関コード:6731)
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大豆の収量安定へ/部分浅耕一工程播種を試験実施

JA伊勢は7月31日、玉城町のほ場約25アールで、部分浅耕一工程播種法を用いて大豆「フクユタカ」を試験的に播種した。同技術を本格的に実証するのは県内で初めて。ほ場の排水性が適度に保たれ、発芽率の向上や湿害・干ばつ被害への抵抗性が期待されるほか、畝立てから排水溝の作成、前作麦稈のすき込み、大豆の浅耕播種を一工程で完了できることから、作業効率向上が期待される。
 同JA管内では3件の担い手が大豆を栽培するが、出芽不良等により収量が低いことが課題であった。そこで同JAでは大豆の収量安定のため、同技術を試験的に導入することにした。
 同技術は、大豆の主産地である福岡県で開発された播種技術。播種爪の一部をカルチ爪に交換することで、深く耕起する部分と浅く耕起する部分を作り、浅く耕起したところの未耕起部分に接するように播種する。
そうすることで、降雨の際には深く耕起した部分が排水路となって湿害を防ぎ、干ばつの際には未耕起部分から供給される水分によって発芽が促進される。
当日は、三重県農業研究所と伊勢志摩地域農業改良普及センターの協力のもと、担い手が管理するほ場に大豆を播種した。また、隣接するほ場約25アールにも慣行耕深で播種し、今後は同研究所と同センターと連携しながら、生育状況や収量を調査・比較していく。
 同JAの担当者は「同JA管内は主産地と比較して収量が低い。同播種法を導入することで、収量安定につなげたい」と話す。
 
 
 
写真=部分浅耕播種により大豆を播種する様子(玉城町のほ場で)