南高出荷スタート
三重県の御浜町にあるJA伊勢統一柑橘(かんきつ)選果場では「小梅」「古城」に続き、「南高」の出荷が21日から始まり、本格的な梅の出荷シーズンを迎えている。今年産は1月下旬の寒波や降雪により開花が遅れたが、3月に入り気温が高めで推移したことから生育が早まり、玉はやや大きく品質も上々に仕上がった。収穫開始時期の着果数は、海岸部で平年並み、山間部はやや少なくなった。
「南高」は奈良や和歌山の契約販売業者を主な販売先とし、県内、中京の市場へ出荷する。6月10日頃まで青梅の出荷が続き、続いて梅干し加工に適している熟した梅に移る。
選果場では20人の作業員が手作業で傷や潰れがあるものを手際よく取り除き、選別機で大きさ別に分け10キロ入のダンボール箱に詰める作業に追われる。出荷は6月下旬まで続く予定で、総出荷量は約120トンを見込んでいる。
同JA営農柑橘グループの古芝正樹副グループ長は「1月後半には、この地方ではめずらしい大雪となり、生育に影響が出ないか心配していたが、今年も順調に良い梅が出荷できてほっとしている。梅干しや梅ジュースは夏バテ防止や疲労回復に最適なので、自宅で是非チャレンジしてみて」と話す。
同地区管内では、梅「古城」「南高」などを生産者約80戸が15ヘクタールの面積で栽培している。
■南高梅を丁寧に選果する作業員