JA伊勢(金融機関コード:6731)
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伊勢市で夏秋イチゴ栽培

JA伊勢の子会社である㈱あぐりん伊勢は今年度産から、夏秋イチゴの栽培を始めた。
 今年度は約9アールで夏秋イチゴ「すずあかね」「サマールビー」「夏のしずく」の3品種の栽培に取り組む。収穫は6月下旬頃から始まり、11月まで続く。
同社のほ場がある伊勢市は、冬春期に収穫するイチゴ「章姫」や「かおり野」などの産地として知られているが、気候条件が栽培に合わない等の理由から、同町だけでなく同JA管内で夏秋イチゴの栽培を行う生産者はいなかった。
しかし、冬春イチゴの出荷がない夏秋シーズンに出荷ができるため、夏場の収益が得られることや雇用の確保ができることから、同社での栽培を試験的に始めた。
同社ではこれまで、夏秋イチゴの産地の一つである長野県への視察やリモート会議等を重ね、栽培ノウハウを習得してきた。
夜温が20度を超える日が続いたことから花芽の分化率が下がり、やや生育に遅れがみられているが、品質は上々。引き続きハウス内環境の管理を行い、安定した収量確保に取り組む。
同社の担当者は「同JA管内は、気候条件などから夏秋イチゴの栽培には適した地域ではなかったが、この地域で栽培し、ある程度の収益を得ることで、イチゴ生産者のロールモデルになれたら」と話す。
収穫したイチゴは、JA全農みえを通して市場へ出荷するほか、県内の商業リゾート施設「ヴィソン」や伊勢市にある産直施設「サンファームおばた」などでも販売する。
また今年度産の収穫が終了する頃、3品種の栽培結果をもとに、来年度産に栽培する品種を選定していく予定。