三重南紀ミカンタイ王国へ/入念に検査
JA伊勢は7日、三重南紀統一柑橘(かんきつ)選果場でタイ向け早生温州ミカンの輸出検査と出荷作業を行った。熊野市と御浜町で収穫した10.5トンを輸出した。11月下旬にも2回目の輸出を行う計画で、合計17.5トンを見込む。
検査は、県やJAなどの関係者が立ち合い、農林水産省の植物防疫検査官が箱詰めされたミカンから、無作為に選んだ段ボールを開け、果実の表面を観察し、病害虫や小さな傷などが無いかを入念に確認した。
合格したミカンのうち8.5トンは名古屋と東京から海路で、2トンは航空便でタイ王国へ輸出する。
販売単価は、国内相場の3~5倍を見込んでいる。大手百貨店や量販店、現地のインターネット通販などで富裕層向けに販売される。
同JA三重南紀経済センター営農柑橘グループの辻本侑也さんは「気候変動が激しくなる中、生産者の努力でサイズ、外観ともにニーズに合った良好な仕上がりとなった。タイの皆さまにも美味しいミカンを食べて喜んでもらいたい」と話した。
P=ミカンの表面を観察する植物防疫官ら