タイで三重南紀みかんPR/輸出安定へ意見交換
JA伊勢では1月中旬、三重南紀産のカンキツ輸出の安定と販売拡大に向け、タイ王国でトップセールスを行った。役職員4人と熊野市、御浜町、紀宝町の3首長が現地を訪問。店頭での試食販売などを通じて消費者にアピールした。また、在タイ日本国大使館も訪問し、輸出事業の概要や産地の現状について意見を交換した。
同国への三重南紀産かんきつの輸出は2011年、生産者の所得向上・安定を目的に始まった。本年度は11月、12月の計3回、約19.5トンの温州ミカンを輸出。
役職員は、首都バンコクにある高級量販店や日系の総合ディスカウントストアなどの売り場を視察。同国を代表する大型小売店を160店舗展開するセントラルグループのセントラル・チットロム店では、店頭での試食販売を行い、食味の良さを消費者へアピールした。 青果販売や輸入品担当者と懇談し、着荷状況の確認や販売価格、現地での評判などを確認した。
また、在タイ日本国大使館も訪問し、意見交換を行った。輸出事業の概要を説明したほか、産地査察費用を産地が負担していることや、日本出発から販売までの時間がかかりすぎることで増える腐敗等のロスなどの問題についても訴求。カンキツ類の輸入規制緩和へ柔軟な対応への要望を伝えた。
同JAの坂口正明営農担当常務は「タイ王国での販売には果実の外観がとても重要になる。消費者に手に取ってもらうために、より高品質の良い果実を安定生産できるようしっかり取り組んでいかないといけない」と話した。
2月中旬にも中晩かん「せとか」と「デコポン」の輸出を予定している。
トメ
写真=タイ王国を訪問し、量販店の売り場を視察する役職員