JA伊勢(金融機関コード:6731)
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ヒドリガモによる麦の食害調査を実施/麦の収量確保を

 
【三重・伊勢】JA伊勢は三重県農業研究所と伊勢志摩地域農業改良普及センターと連携し、伊勢市の小麦ほ場で、ヒドリガモによる食害を防ぐため取組みをすすめている。
 ヒドリガモは、カモ科に分類される淡水型のカモの一種で、日本には冬鳥として渡来する。麦の播種後、若葉が一定の期間に食害を受けることで、麦の生育に遅れが出て収量などに影響する。
 同JA管内である伊勢市沿岸部でも毎年12月頃に若干の被害は発生していたが、管内の生産者らが独自で対策を講じるなどしていた。
約2年前からは、ほ場に群れが滞留するなど、被害が顕著になってきていることから、同JAでは伊勢志摩地域農業改良普及センターと連携し、食害を防ぐ取組みを始めた。
 令和5年12月には、ヒドリガモの生態を調査するため、伊勢市村松町のほ場中央部にトレイルカメラを設置し、カモの種別の特定や、被害を受ける時間帯、実際に麦の若葉を食べている様子を確認。吹き流しをほ場に数本ずつ設置し、効果を検証した。
 令和6年からは三重県農業研究所も加わり、吹き流しの改良や増設などに取り組む。
 同JA担当者は「鳥害は被害が防ぎにくく、対策も講じにくい。効果的な対策方法を研究し、少しでも生産現場の助けになれば」と話す。
 同JAでは引き続き三重県農業研究所と伊勢志摩地域農業改良普及センターと連携して、麦の収量確保に取り組んでいく。
 
 
写真=古い吹き流しを取り換える同JA職員(26日、伊勢市村松町の小麦ほ場で)