春の高級かんきつ「カラ」出荷スタート
JA伊勢・三重南紀統一選果場で4月2日、高級かんきつ「カラマンダリン(カラ)」の出荷が本格的に始まった。県内や中京を中心に東京、大阪などの市場へ4月下旬まで340トンの出荷を見込む。
「カラマンダリン」は、花が咲いてから約1年間樹上で育てる。秋には果実一つ一つに袋を掛けて越冬させる。抜群の甘さと程よい酸味とのバランスの取れた濃厚な食味に仕上がった。
三重南紀カラ部会には約170人が所属し、約19ヘクタールで栽培。情報通信技術(ICT)を活用した園地管理に取り組み、旅行用アプリを応用、部会員の園地の場所を一目でわかるようにしている。また、着果数や樹勢、袋掛けの状況、糖酸度を記録してデータを蓄積し、生産状況の「見える化」に力を入れる。
同JA三重南紀経済センター営農柑橘グループの和田慎一郎グループ長は「今年産のカラマンダリンは外観もよく、内容も大変おいしく仕上がっているので、多くの方に味わっていただきたい」と話した。
「カラマンダリン」は温州ミカンとキングマンダリンを掛け合わせた品種で、極めて濃厚な甘さと、ほどよい酸味が特徴。手で皮がむける手軽さも魅力だ。2009年には県の三重ブランドにも認定された。
P=「カラマンダリン」の選果